ここ1年で、AmazonEC2/S3やGoogle Apps Engineサービス開始に伴い、「クラウド」サービスが注目され始めました。
Amazonによるクラウドサービスの前から、既にいくつかVPS(Virtual Private Server)サービスが存在していましたが、2つの違いは何でしょうか?
今回は、AmazonEC2/S3タイプのクラウドサービスとVPSサービスの違いをまとめてみました。
VPSとは?
VPSとは、OSを1つ、root権限ごと借りるサービスで、固定IPも付いてくるサービスが多いです。これを使用してサーバを構築します。最近では、Serversman@VPSがメモリー512M、HDD容量10Gで490円から、さくらインターネットがメモリー512M、HDD容量20Gで980円からサービスを開始しています。
Serversman@VPSの場合はOSがCentOSのみ(現時点では)ですが、さくらインターネットのVPSはUbuntu,CentOS,debian,Fedoraを選択することが出来ます。
AmazonEC2/S3は?
これに対して、AmazonEC2/S3では、計算資源をスケーラブル(すぐに拡張できる状態にして)に借りてアプリケーションを実行可能にすることが出来ます。
つまり、必要なときにサーバを増設したり、使用していないときはシャットダウンしておいたりすることが出来ます。
こちらも、イメージ的にはOSをroot権限で借りる感じです。
2つのサービスの違いは?
2つのサービスの違いは、2つあり、まず「スケーラビリティ」にあります。つまり、拡張性にあります。
VPSサービスの場合は、殆どの場合は一度構築した後では増設は出来ないことが多いですが、AmazonEC2/S3では柔軟に調節することができます。
2つ目は、「料金」です。VPSサービスは定額制であるのに対し、AmazonEC2/S3では転送量による従量課金制を取っています。
つまり、サーバにアクセスがあればあるほど料金がとられてしまうのがAmazonEC2/S3です。
どう選べばいいのか?
予めある程度規模が決まっていたりしている場合などであればVPSを選び、途中でアクセス負荷が上がり、サーバの増強が必要になることが想定されていれば、AmazonS3/EC2を選択するのが良いと思います。