TEDxSeedsというイベントのUSTREAM生中継ならびに、翌日には、英語字幕付でYoutubeにアップロードするプロジェクトに、技術面・機材面で全面的に、株式会社キバンインターナショナル(http://kiban.jp)ならびに、パンダスタジオ(http://pandastudio.tv)、タイムシフト社でサポートしていますので、その機材、構成について公開します。
TEDxSeedsのUSTREAM用機材・収録機材構成図・配線図
TEDxSeedsの要件
下記の要件を満たす必要がありました。
- フルハイビジョンカメラ5台、フルハイビジョン画質で、PC3台、合計8台をスイッチングしながらの配信とすること。
- 配信したものは、USTREAMに、ダイナミックストリームでPC用高画質と、iPhone用の低画質で配信すること。
- 配信は、第一幕~第四幕の4つのアーカイブとすること。
- 収録は、ProRes形式で行い、一幕終了ごとに、Finacutでオープニング、エンディングをつけ、Youtubeにアップすること。
- 16m×5mの巨大ディスプレイに、高精度プロジェクター+スパイダーで、センターディスプレイをコントロールすること。
上記5点を満たす必要がありました。
カメラ
SONYのNX5J系のカメラ4台、CANONのLX-H1を1台でカメラ5台、SONY TYPE F(ノートパソコン)で、フルHD画質をHDMIで出力できるPCを3台用意しました。PCは、オープニングやプレゼンテーション、TEDのロゴをセンターディスプレイに表示するために利用します。これら8系統のフルHD画像を、Blackmagic Design社のATEM 1 M/E Production Switcherに入力し、ATEM 1 M/E Broadcast Panelで操作します。
ビデオスイッチャー
RolandのV-1600HDという優れたスイッチャーを常時パンダスタジオで利用しているので、こちらを利用したかったのですが、センターディスプレイ用にノートPC3台(AUX01~03を利用します)や、プログラムアウトが2系統必要なため、Blackmagic Design社のATEM 1 M/E Production Switcherを利用しました。
ミキサー
デジタルサウンドミキサーとしてMOTU 896mk3 Hybridを利用しました。今回は、19インチラック(12U)内にすべて装置を納めたいため、ラックマウントのMOTUの896を導入しました。
スパイダー
舞台上に16m×5mの巨大スクリーンを設置し、このスパイダーでコントロールをします。SDI、DVI-D、D-SUBがそれぞれ5系統入力できます。このスパイダーの仕掛けについては、別のBlog記事にて紹介します。
ビデオハブ
会場で複雑な配線や、昨年度に本番直前により、急な変更がたくさんあり、つなぎ替え、分岐が大変であったことから、すべてBlackmagic Design社のSmarVideoHUBに映像機器を接続し、このVideoHubから映像を分岐したり、接続をコントロールするようにしました。
配信用マシンと配信用ソフト
高ビットレートと低ビットレートを1つのマシンで配信するため、AdobeのFlashMediaEncoderを選択しました。また、念のためバックアップをこのマシンでも行います。MacProを2台、タンデムで準備します。
録画・バックアップ
ATOMOSのNINJAとSAMURAIを利用してバックアップをします。NINJAは、BlackmagicのATEM 1M/EのHDMI出力(プログラムアウト)をカードリッジ交換なしで行い、SAMURAIは、SmarVideoHubからのSDI出力をRecします。一幕約2時間30分ごとにカードリッジを交換し、バックヤードで待機するFinalCutチームにデータを渡します。
配線図(高画質)