本日の用語チェックは、太平洋側に降雪をもたらす「南岸低気圧」です。てんコロ。気象予報士講座 第16章総合気象、メソスケール気象からです。
南岸低気圧とは、台湾や東シナ海方面、または九州、四国沖などで発生した低気圧が、日本の南岸を進む気圧配置型のことです。
1月~3月頃、特に季節が冬から春に変わって行く頃に現れやすい形で、太平洋側の平地に大雪をもたらすことで有名です。
冬季の南岸低気圧による降水の雨雪判別は、とても難しいです。関東以西の平野部で、寒候期の南岸低気圧による降水が雨か雪か判断するのは難しい、その理由はいくつかあります。
一つは、真冬であっても関東以西の平野部の地上気温は0℃に達していないことが多いということです。
二つ目は、雲底下の寒気の入り方によって、雨になる時と雪になる時があるということです。
低気圧のコース、発達度合いによっては、雲の高さ・厚さが違いますから雲底高度によって、融けてしまうか融けきらずに雪で降ってくるか違いますね。
さらに、湿度によっても違います。例えば、同じ気温の2地点で、一方では湿度が高く、一方では湿度が低い場合、湿度が高い方は雨なのに湿度が低い方は雪になることがあります。
とにかく、雨雪判別は一つの条件だけ見てても判断することはできず、複数の条件を考慮しなければならないのです。
雨雪判別に一番よく利用する天気図が 850hPa の天気図です。850hPa は下層の代表です。
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