「デザインとITの統合」をテーマに掲げるカンファレンスイベント「DESIGN IT! Conference 2009」(11月18日、東京・中央区のベルサール汐留)で開催され、キーノートスピーチには、米グーグルのUXリサーチャーであるドナル・マウンテン氏とシニア・UXデザイナーのブレイデン・コウィッツ氏が「グーグル社の公式見解ではなくクラウド/UXの研究者の立場」と断ったうえで登壇して話た内容が紹介されています。クラウドのサービスを、航空業界にたとえるなんて、、、と何の関連があるのだろうかと、記事を読んだのですが、示唆に富んでいます。
「我々が、過去に墜落事故を起こした航空機や航空会社に乗れるのはなぜか? それは航空業界が、信頼性を重要なものだと認識しているからだ」
航空事故の事実は事故発生とともにすぐさま公表され、フライトレコーダーやボイスレコーダーによって原因が徹底的に究明される。原因が究明されれば、同様の事故が発生しないよう、再発防止策がとられるサイクルが確立している。
「クラウド業界も航空業界のように、原因究明や情報公開が徹底されることで、信頼性を向上できる」。すでにグーグルや米セールスフォース・ドットコムは サービスの稼働状況をWeb上で確認できるダッシュボードを提供しているが、こうした透明性を高める取り組みを業界を挙げてさらに進めるべきだという。
もちろん、一度の失敗もせず、完璧なサービスを最初から提供することがベストですが、人間が行うことですから、失敗したときに、2度と同じ失敗を起こさないような仕組みをきちんと設計にいれておくこと、システム、制度を作っておくべきであるという指摘は非常に参考になります。信頼を得るために、情報をどんどん開示し、透明性を高めることの重要性も指摘されています。私たちは、8月25日に、キバンインターナショナルという新会社を立ち上げて活動を開始し、1998年設立のキバンとは異なる方法や仕組みも多く設けました。新制度の設計だけではなく、きちんとフィードバックシステムをもうけ、改善が進む、同じ失敗をしないための仕組み作りが必要です。
たしかに企業がどこまで情報を開示するかという課題には正解はありません。企業ごとに、決めるべきことでしょう。情報公開をしないことが競争力の源泉になる企業もあるかもしれません。(先祖代々の秘伝のタレ、、、を想像してしまいますが。)
私たち自身は、すべての人にeラーニングを究極のゴールと考えています。多くの人にりようしていいただくには、信頼を得ることが重要です。そのためには、もし失敗したら、そこから学び、同じ失敗を2度としない仕組み作り、また、情報の公開を積極的に準備していきたいと思っています。今日も1つよい勉強ができました。
「クラウドの弱点」をGoogleのUX担当者が語った
http://ascii.jp/elem/000/000/476/476790/