●どこかの誰かが解決してくれる
では、群衆を活用した事例には、他にどんなものがあるのでしょうか。いくつか有名なものをご紹介しましょう。
▲Wikipedia
Wikipedia・・・群衆によって編集される世界最大の百科事典。
Yahoo!知恵袋・・・質問すると、群衆の誰かが答えてくれる。
P&Gの「Connect & Develop」戦略・・・社内で解決できない技術的課題を、社外の群衆に公開。解決者には賞金を提供。
KIVA・・・第三世界へのマイクロファイナンス。群衆から無利息の融資を募り、一定金額にまとまったら成立(融資自体はピアトゥーピアと呼ばれる個人間取引)。
AmazonのMechanical Turk(メカニカルターク)・・・仕事をたくさんの人にこなしてもらうための、マイクロタスクのマーケットプレイス。
などなど、たくさんのサービスがあります。
助けてもらったお礼に、賞金をだすところもあれば、ポイントを付与するところもあれば、参加できることが喜びという場合もあります。
いずれにせよ群衆を活用する際には、問題を解決したくなるようモチベーションを上げる工夫することがコツのようです。ちなみに、群衆に仕事を解決してもらう仕組みはクラウドソーシングと呼ばれています。クラウド(群衆)にアウトソーシングするという意味です。クラウドラーニングは、クラウドソーシングの一種と考えられます。
●クラウド英文添削『LANG-8』
では、クラウドを利用したeラーニングの事例もみてみましょう。そのひとつが『LANG-8』(ランゲート)http://lang-8.com/ です。
LANG-8はクラウドを活用した語学の添削サービスです。英語だけでなく、数十ヶ国語の言語に対応しています。
たとえば、あなたが最近、ビジネスメールを英語で書く機会が増えてきたとしましょう。しかし、自分の英文メールが正しいのかどうか自信が持てません。相手に誤解を与えたら仕事に影響がでてしまうかもしれない。これはいけない。もっと練習しなければ。そんなときに活用できるのがLANG-8です。
例えば、LANG-8に英文を投稿したとします。すると、群衆のひとりのネイティブスピーカーがどこからともなく現われ、あなたの英文の間違いを直してくれます。LANG-8には、他の人の投稿をエディットできる機能があり、間違ったところには二重線が引かれたりするなど、見やすく分かりやすい工夫がされています。
ネイティブスピーカーがあなたの為に、エディット機能を使って英文を直してくれるのです。こうして自分の間違いを何度も修正していくうちに、英文を書く力がアップしていくというわけです。
LANG-8は無料で利用できます。あなたは特に他の誰の文章を直す義務もありませんが、たくさん直すほど、自分の書いた文章が他の人の目に触れやすくなり、直してもらいやすくなるという仕組みになっています。
また、月額525円のプレミアサービスを利用すれば、添削された文を無制限に保存できる機能や、過去の投稿の検索機能を利用できるなどのオプションがつきます。
●SmartBrainの掲示板、FAQ機能
▲SmartBrainとFAQ、掲示板機能
私たちキバンインターナショナルが提供するLMS (ラーニング・マネジメント・システム)SmartBrain http://smartbrain.info/ 。
クラウドラーニングのプラットフォームとしてもご活用頂けるよう、掲示板やFAQ機能があります。
管理者や学習者同士の交流促進にご利用頂けますので、今回ご紹介した事例を参考に、御社独自の学習ルールなどを考えてみてはいかがでしょうか。
●eラーニング教材でSmartBrain掲示板・FAQ機能の利用法をご紹介します。ぜひご覧下さい。
の「ユーザー登録」から登録後、ログインが必要です。
ログイン後、
「【毎週更新】eラーニング導入こぼれ話」→「SmartBrainの掲示板・FAQ機能」をクリックでご覧頂けます。
━━(編集後記)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以前、TV番組で、チェスの世界チャンピオンと、視聴者の電話アンケートで対決したことがあるそうです。一手ごとに、その場で群衆から次の手のアンケートをとり、一番多かったものを採用するわけです。はたして、どちらが勝ったのでしょうか?・・・答えは、世界チャンピオンです。クラウドを活用する際には、群衆の中に優れた人がいることが、場合によっては条件になるのかもしれません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今後も役立つコンテンツを公開して参りますので、よろしくお願い申し上げます。