NTTコミュニケーションズは、パソコンのキーボードで入力する際のクセや特徴を見抜いて個人を認証するソフトを開発した。
不正アクセスなどによる「なりすまし」を発見できる利点があり、パソコンを使った遠隔教育などでの活用が見込まれている。今年度中に国内初の商用化を目指している。
「キーストローク・ダイナミックス」と呼ばれる生体認証技術の一種で、キーを押してから離すまでの時間や、次のキーを押すまでのタイミングやリズムなどで個人差が大きいことを利用した。
事前に1000文字程度のキー入力で様々なパターンのクセを登録し、その後入力される文章150文字程度ごとに、本人の打ち方との共通度を判定。打ち方のデータは、ネットワークにつながった利用者のパソコンから、同社の認証用サーバーに送られる仕組みだ。実証実験によると、本人か別人かをほぼ100%見分けることが可能という。
キー入力「クセ」で本人確認、100%識別
文字入力の’癖’を利用した、本人認証方式が開発されたそうだ。eラーニングでは、「本人が受講していること」が重要なケースが多く、そういった場合に利用できそうな技術だと思う。ただし、この技術も万全ではない。この技術でわかるのは、「本人が入力したということ」だけであり、入力内容を本人が考えたかどうかは判定できない。また、手を負傷したり、長期間キーボードを使わなかったりした場合に、癖が変わってしまい、誤認識してしまう恐れもありそうだ。