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てんコロ。気象予報士講座

てんコロ。気象予報士講座

本日は気象予報士講座第2章からのご紹介です。

水蒸気を全く含まない乾燥空気と水蒸気を含む湿潤空気では、どちらが重いでしょう?
そりゃ水は重いから、湿潤空気の方が軽い!と、そんなイメージを持ってませんか?
実際は違うのです。

空気の組成は、初めに勉強しましたが、窒素78%、酸素21%、その他もろもろ…でした。
そこで、同温・同圧・同体積の乾燥空気と湿潤空気を考えます。

アボガドロの法則で言えば、この状況であれば分子数は同じですから、乾燥空気だろうが湿潤空気だろうが、同数の分子が入っているということです。仮に、ここでは10個の分子が入っているとします。乾燥空気は約8割が窒素ですから、オレンジの粒が窒素として8個、緑の粒が酸素として2個含まれているという状況です。これに水蒸気が含まれるとどうなるか…?というと、水蒸気が入る分だけ窒素分子と酸素分子が排除されてしまいます。ここで、気体の分子量を考えてみましょう。窒素は N2で28、酸素は O2で32、水蒸気は H2O で18、つまり水蒸気は一番軽い分子なのです

一番軽い水蒸気が入り、代わりに重い気体である窒素や酸素が排除される。その結果、水蒸気を含む湿潤空気の方が軽くなってしまうのです。
ちなみに、大気組成で注意したいのは、「水蒸気が含まれていない」ということです。
水蒸気は大気の下層に多いことや、地域や季節による変動が大きいため、大気の組成と言う時は敢えて外して考えます。実際の空気には、大体0~4%ぐらいの水蒸気が含まれていますから、もし湿った空気ならば、水蒸気は窒素、酸素に続いて3番目に多い気体ということになります。
なおかつこれは空気塊の動きを今後お天気の中で考えていくときに実はすごく重要になりますので、こんなことがあるんだなというのは少し覚えておいていただいて、もちろんこの考え方も覚えておいていただいて、何回も復習して分かるようにしておいてください。

てんコロ.気象予報士講座

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